~本流と亜流~


〇はじめに

 異常気象ブームと陰謀論の交錯。



〇想起する作品

 「ツイスター」(1996)
 「ウェザーマン」(2005) 
 「砂漠でサーモン・フィッシング」(2011)
 「コロニー5」(2013)
 「ジオストーム」(2017)
 「エンド・オブ・カリフォルニア」(2019)
 「ONE PIECE アラバスタ編」


〇こんな話

 地球を周回するジェット気流の加速化実験が失敗...


 加速化を制御できず、気流が変化したことで自然(天候)が不安定化...


 また加速が止まらずジェット気流の亜流が発生し、その亜流が嵐(竜巻)となって地球を飲み込んでいく...



〇対策

 ジェット気流にはジェット気流を!!


 気流の一部を分断し、Uターンさせることで本流にぶつけ正常化を図る。

・・・訳わからん。まぁある種コメディだからね。


〇ルート

 科学者になるはずが論文盗作の疑いで博士課程を中退し、気象予報士となってしまった主人公...


 主人公のサポートに全力を尽くしてくれるが、束縛体質で彼自身というより自身の望む男であってほしいフィアンセ...


 番組の内容(知識や教養)なんてどうだっていい、全ては視聴率(他局との競争)だと豪語するプロデューサー(社長?)...


 映画カメラマンのヴィルモス・ジグモンドと同じ映画学校を出たが、報道カメラマンの男...


 対中国、対ロシア構想のアメリカが世界最強に返り咲くための計画が、自国の立場が危うくなるどころか、アメリカ本国が壊滅の危機に陥りてんてこ舞いなペンタゴン...


 皆(?)抱いている夢があり、描いていた理想があったが、諸々の事情でその本流から逸れざるをえなかった者たちであり、しかしその亜流という現状でもがく者たちである。

 またそこかしこにタラレバが散りばめられており、本筋の予定や計画に茶々を入れてくる存在が度々描かれている。携帯の電源切ればいいのに(小声)。どこの携帯だ?(大笑い)。

 そんな彼らの人間模様を下地に描くことで、現象の本質の浸透はもちろん、異常気象を解決するための天候制御装置を、迷いなく人類を滅ぼし得る兵器へと転用する陰謀(愚かさ)が際立つし、裏切者を配置したことで大円団(大団円)へと通じる葛藤要素も十二分...これぞB級SF映画の醍醐味だ。



〇最後に

 ただなんだろうね...

 「選択」ってところの兼ね合いなんだろうけど、人間と自然...人間とAI...科学者と気象予報士...理想の旦那と実際の旦那...、といった二極化している事象の扱いがいい加減で、所々コメディになっちゃってるんだよね。いやエンドロールを観るに意図していることなのかもしれないけれど。

 あと気象予報士を蔑んでるカタチになってるけど、彼の立ち位置ってのは多分お天気キャスターってことなんだと思う。日本でいう国家資格を有する気象予報士ではなく、資格を有していないお天気キャスター。まぁ制度自体が異なるんだけど。詳しくはニコラス・ケイジの「ウェザーマン」(2005) を観ていただけると...

 ではでは・・・


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