インフェクテッドZ (2018)

2019年10月6日日曜日

2018年の作品 ジャンル:ホラー 製作国:イギリス 病変:ゾンビ

t f B! P L

~人間らしさ~


〇はじめに

 スタンリー・トゥッチってさ、ハゲで眼鏡のときと、ハゲで眼鏡無しのときと、アリで眼鏡のときと、アリで眼鏡無しのときとで全然印象変わるよね。


 こいつは信用できる~全く信用できないまで…。どれがどれって固定でもないんだけどそれがまた味わい深いよね。



〇想起する作品

 「28日後...」(2002)
 「28週後...」(2007)
 「アイ・アム・レジェンド」(2007)
 「キャビン・フィーバー ペイシェント・ゼロ」(2014)
 「ワールド・ウォーZ」(2013)
 「ディストピア パンドラの少女」(2016)
 「REDCON-1 レッドコン1 戦闘最大警戒レベル」(2018)
 「アポカリプスの砦」


〇こんな話

 インフェクテッドよりの人間と人間よりのインフェクテッド。



〇人間らしさ

 感染すると暴力的になるという病が世界中に蔓延。感染者はインフェクテッドと名付けられた。非感染者は核シェルターに籠り、坑ウィルス薬開発のため患者第一号を探し求めている。

 主人公は感染したものの完全にインフェクテッドとはならなかった男。彼らの言葉を理解し、意思疎通を図ることができる唯一の人間である。


 インフェクテッドを捉えては縛り付け尋問し、また隔離している。これは人類からインフェクテッドへの一方的なものである。インフェクテッドは病気であり治療すべきものであり、つまり人類よりも劣ったモノであると。


 しかしその世界の惨状を眺めてみれば、インフェクテッドという一方的な脅威により地下に潜らざるを得なかった人類こそが生存競争における敗者ではないのか。


 そこにスタンリー・トゥッチの出現である。彼は主人公と対を為す存在。発症しながらも人間の感性を持ち合わせているインフェクテッドである。

 確立された治療法は無いが、感染しようとも発症せずインフェクテッドの特性を兼ね備えた主人公の存在があり、完全にインフェクテッドと化そうとも人間の感性を持ち合わせたスタンリー・トゥッチの姿がある。

 この人間寄りのインフェクテッドと、インフェクテッド寄りの人間の相対により、互いに一方的でしかなかった関係にリンクが形成される。



 まだどちらにも傾き得るのだと…

 進化とは何も力や数の大小ではないのだと…

 そこで問われる人間らしさ…

 我々はどう在るべきなのか、どう生きていくべきなのか…       


〇疑念

 尋問部屋においてインフェクテッドを椅子に拘束するわけだけど、


 ここで連れてくる際につけていた手錠を外す工程いらないよね? 外さなくても済むような仕組みにするとか、付け替える手錠を先につけてから前のを外すとかもっと慎重な面を観せてほしかったな…

 いやだからこそあの事態に陥るわけだけど、まぁ仕方がないのかいろいろと。


〇最後に

 昨今の情勢を踏まえ何かしらの問いが見えてくる…か?

 ではでは・・・


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