REDCON-1 レッドコン1 戦闘最大警戒レベル (2018)

2019年9月20日金曜日

2018年の作品 ジャケ:行進 ジャンル:ホラー 製作国:イギリス 病変:ゾンビ

t f B! P L

~正々堂々~


〇はじめに

 アクションは迫力あるんだけど、ゾンビに対して肉弾戦を挑むまでに至ってしまうってのはそれだけで特殊部隊の評価を下げてしまうのよ… でもそうまでしないと見映えもしないし、バランスが難しいね。 


〇想起する作品

 「ニューヨーク1997」(1981)
 「エスケープ・フロム・L.A.」(1996)
 「ドゥームズデイ」(2008) 
 「Z108地区 ゾンビ包囲網」(2012) 
 「最/終/感/染 ~アンチ・ソーシャル~」(2015)
 「OSIRIS オシリス」(2016)
 「バイオハザード」シリーズ
 「The Walking Dead: A Telltale Games Series」


〇こんな話

 殺らなきゃ殺られる…



〇正々堂々

 前半ひたすらに続く銃撃戦ってのは精鋭部隊としての見せ場として機能するのだろうが、彼らの任務ってのは72時間以内に隔離地区から博士を見つけ出し連れ帰ることだったわけでしょ。最初からド派手にやりすぎじゃない?


 感染者の脅威はわかっているのだからなるべく戦闘は回避して然るべきだし、初っ端から限りある資源を散在する様は計画性の無さを想わせるよ。移動手段の確保もそうだが場当たり的な行動ばかりが悪目立ちしてしまっている。これじゃ勇敢でもなんでもなくただの無謀だよ。彼らの精鋭感(っていうのかな?)が際立たないよ。

 現場判断はもちろんだけど、上陸地点からの探索ルートは事前調査があって然りだし、さらには頭に叩き込んでおくべきだろう。拠点とするべき場所を何か所か決めておくとか… ドローンなりGPSなりでもっとバックアップ体制を整えていると見せたっていいじゃない。


 ここで描くべきは姉妹を最初は見捨てた様に博士の救出任務(及び命令)こそが何よりも優先されるべき事項であるとする軍人たちの姿でしょ。指揮系統を見せることでの上官の命令が絶対であるとする軍人の姿でしょ。そして確実に作戦を成功に導かんとする軍人としての覚悟でしょ。

 それってのは作戦における計画性の無さから見る無思考な人間ではなく、命令に対して疑問の余地を残しながらも遂行しなければならない私情を律することができるプロフェッショナルな人間で魅せるべきで。初っ端から取り決めが無かったのかというほどぐちゃぐちゃなのはいかんのよ。

 これだと仲間の犠牲が彼ら自身の落ち度として見えてしまうんだよ。そうじゃないでしょ。彼らは命令を遂行しているに過ぎない。問題とすべきはその命令系統と圧制を敷く者たちであると見せないと…

 そこから徐々に表出してくるイチ軍人としてのそして何よりイチ人間としての葛藤こそが…として描いていくことで後半パートに繋がっていくはずなんでしょ。それぞれの対立が際立ってくるんでしょ。


 デモ行進だったりデモ隊と警官隊の衝突だったり昨今の状勢も背景としてあるのだろう。軍人と感染者との衝突を頻りに描いておく意図は確かにあったとは思うけれども、そういった辺りがちと残念だった…


〇最後に

 軍人であった男の帰結こそが訴えんとするところなのだろうことは十二分に伝わった。


 ではでは・・・


このブログを検索

Wikipedia

検索結果

アーカイブ

QooQ