~どこで道を踏み外した?~
〇はじめに
ヒッチハイク経験したことないけどね、怖いね。〇想起する作品
「激突!」(1971)「アイデンティティー」(2003)
「ジーパーズ・クリーパーズ」(2001)
「ヒューマン・キャッチャー」(2003)
「人生スイッチ」(2014)
・・・の中の「エンスト」。
〇こんな話
軽い気持ちでヒッチハイカーを乗せてしまった男の物語。〇どうしてこうなった??
人気の無い夜道(田舎?ハイウェイ?)を独りただ黙々とひたすらに走っている。タバコにコーヒー(水筒)にラジオに眠気を紛らわせながら。そんなところにヒッチハイカー。旅のお供にと親切心あり下心ありで軽い気持ちで乗せてしまう。ものの序盤で主人公が泥沼へと足を踏み入れてしまう様は本当に見事。警察の判断や並べられた状況証拠からもしや「アイデンティティー」や「ハサミ男」かと思ったわけだが、単純に主人公と鑑賞者とが共有している1つの真実における不条理な演出であり、これがとてつもなくおもしろかった。
夜道を車で独りというところに始まり頼りなさってところが堪らないんだよね。誰かがいれば気が紛れるということでヒッチハイカーを乗せるわけだが、そいつが自分側の存在ではないとなる。スタンドで助けを求めようにも間隔は長いし、とある場面では常駐しているのが女性独りである。そして一番に頼るべきは警察となるが通報からすぐに駆け付けられるわけではないと。人が死んで45分後に来るようなところだと。さらには主人公の証言は一切聴き入れられない。そんなところにやたらめったら入るカーアクションにカークラッシュ。どうしてこうなった? どうせっちゅうねん?? 何で俺なんだよ??? 主人公の最後の最後まで引きずる困惑(迷い)がくっきりと浮かび上がる。
〇最後に
乗せる方に下心があるってのと、乗せてもらう側が乗せる方の親切心に付け込むというのと、ヒッチハイクにおける危険性をよく描いている。こういった犯罪をよく思いつくなと関心してしまうわけだが、前例があるもしくは前例を作るということで犯罪抑止が叫ばれている現実。なるべく危険は遠ざけたいものね。寛容じゃない世の中ってことになるのかもしれないけど、そりゃ他人との関わりってのは自ずと無くなっていくよね。ではでは・・・
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