~テロ思想の蔓延~
〇はじめに
舞台となるタワーはこんな感じ。タワーってかビル。
「ダイ・ハード」(1988)
「ダウン」(2001)
「名探偵コナン 天国へのカウントダウン」(2001)
「バイオハザード」(2002)
「バイオハザード」(2002)
「テロ,ライブ」(2013)
「ローマに消えた男」(2013)
「クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的」(2017)
ではでは・・・
「Z Inc. ゼット・インク」(2017)
「オペレーション:ラグナロク」(2018)
「Z Bull ゼット・ブル」(2018)
「サイキッカー 超人覚醒」(2020)
〇こんな話
政府は人々の自由を奪う...〇君に捧げるメッセージ
連邦ビル内において極秘に研究開発されていたヒトを凶暴化させるウィルス(要は走るタイプのゾンビ)が、自爆テロによってビル内に充満したことでのバイオハザードクリスマス...
こんな大きな連邦ビルにエレベーターがたったの1基しかないのか?...え、階段も1つなの?...と疑念を抱きつつも(いや厳重なセキュリティ故に敢えて1基にしてるのか?)、
ビル内のセキュリティを管轄する独り身の男性、娘を職場と同ビル内にある託児所に預け出勤するシングルの女性、入り口の厳重なセキュリティにおいて銃の携帯を許される見知らぬ女性、郵便物を各部署に配布する女たらし、彼氏いるけど受付嬢、防犯カメラに顔を堂々と晒し裏口からビルに侵入する犯人の若い男性...etc.
...と、見舞われるバイオハザードに向けて、各階を結ぶエレベーターを軸に、そのビルに様々な事情で赴いた人々の乗降とその前後の動向によって、ビルの内部構造を把握させていく導入は素晴らしい。
また、自爆テロ直後の適切で迅速な避難行動が仇となってしまった状況により、空気よりも重く下降するだけの、ビルの下層に沈殿するだけのウィルスを印象付けつつ、内部の人間の活躍の舞台への導線を、階段という彼らの足で彼ら自身の意志によって移動する場(及び手段)へと移行させているのが妙。
何かにつけて階段を昇降しひたすらにビル内部を蠢く様を描き出す事に機能し、局地的な攻撃を想定し散布範囲が制限される且つ無力化も速いといったかなり限定的な設計な、それ自体だけでは広がり様がないはずのウィルスを蔓延させる媒介者として彼らを位置付ける。
そんなバイオハザー道中において、生存本能然り、ビル内外の諸々の思惑の衝突然りで、それぞれの人物を突き動かすモノを顕在化させた一方で、
明かされていく極秘計画の全容と、生存者の救出よりも事件の隠蔽を図ろうとするばかりの捜査官の姿を目の当たりにしたことで、
当初戯言の様にしか聞こえなかったテロリストの言葉は、見えなかった思想はどの様にその姿を変えて魅せたのか。
彼が自らの命を賭してまで変えたいとする“君の人生”とはいったい誰の人生だったのか。“君”とはいったい誰なのか。いったいそのメッセージはどこの誰に届いてしまうのか。どこまで届き得るのか、どこまで広がり得るのか...
これは誰しもが媒介者となり得る見えないウィルスの蔓延の恐怖から、テロ思想の蔓延を憂い危惧する中々に痛烈な作品だ。
オクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件
〇最後に
「テロ,ライブ」(2013) と同じ方向性で、「サイキッカー 超人覚醒」(2020) とは反対な方向性といった感じに受け取ったが果たして...ではでは・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿