~思惑の交錯~
〇はじめに
全く同じ話無かったっけ??日本で言う三億円事件とか世田谷一家殺害事件とか・・・
〇想起する作品
「ABC殺人事件」「クライモリ」シリーズ
「ゾディアック」(2007)
「クライモリ 禁猟区」(2010)
「アウトロー」(2012)
「デビルズ・フォレスト 悪魔の棲む森」(2012)
「ファインド・アウト」(2012)
「ディアトロフ・インシデント」(2013)
〇こんな話
ボドム湖殺人事件の真実とやら・・・〇未解決の理由
劇中独りの男がボドム湖殺人事件に関して1つの説を主張するわけだけど、この説が唯一の正解というわけではなく、他にも提唱されている様々な説が複合したにも関わらず1つの事件として扱われてしまった事が真相究明を混迷させた…という説を作品として提唱しているってな話・・・極端な話だけど全員が全員同一犯に殺されたのか、それとも独り独り別々の人間に殺されたのかってな話で捜査及び推理ってのは変わってくるわけで・・・
ボドム湖殺人事件ありきで、その事件を再現するとイキる男たちの計画と、それを準えて殺そうとする女たちの計画と、しかしそれすらも予定外の事態に陥ったことでの仲間割れと、人間ハンターのお目見えと・・・
事態の進行としてはこういう順なんだけど、動機というところの時間を前後させているのよね。男たちの計画の前に女たちの計画が立案されていたと観せる。さらには人間ハンターの狩りをその計画の中に混ぜて描いているのがオートバックスではあるんだけどうまいところよね。
未解決には理由があるとしているけど、要は思惑が交錯したが故って話で。正確には違うんだけどどこに動機を見出すかってな話に関して「ABC殺人事件」みたいな感じだよね。本命を殺すのにシリアルキラーだか無差別殺人を装ったといった類の話。「アウトロー」(2012)もこんなんだったよね。
いや…、何が事実で何が虚構なのかということを最終的に煙に巻いていることを重視するべきだろうか。イーダの存在しない写真に関する一連の出来事をその示唆だと汲み取る。噂が独り歩きを開始し、無いはずのものがあったことにされた様を。そしてその末に起きた惨劇。しかし彼女にとって確かにあったその惨劇が周りの人間の勝手な憶測により無かったことにされる。この顛末を見つめるべきか・・・
人間の冷酷さが生んだ確かな事件は、またその冷酷さ故に事実が覆い隠され闇に葬られることとなった。
〇最後に
ボドム湖殺人事件単体というよりも、事後それを取り巻く環境に警鐘を鳴らしたともとれる。昨今もとある事件に対して勝手な憶測を飛ばす報道が多いですよね。それは捜査の助けとなっているかはたまた妨げとなっているか・・・ではでは・・・
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