~パンゲア~
〇はじめに
何で3022なんだろ? 数字自体に明確なナニカはないのかな?
〇想起する作品
「イベント・ホライゾン」(1997)
「ソラリス」(2002)
「サンシャイン2057」(2007)
「パンドラム」(2009)
「101日」(2010)
「ジュピター20XX」(2012)
「エウロパ」(2013)
「ゼロ・グラビティ」(2013)
「リターン・トゥ・アース」(2014)
「400デイズ」(2015)
「パッセンジャー」(2016)
「メッセンジャー」(2017)
「ANIARA アニアーラ」(2018)
「ANIARA アニアーラ」(2018)
「クローバーフィールド・パラドックス」(2018)
「フィフス・パッセンジャー」(2018)
〇こんな話
母なる大地、人類の故郷、ガイア、地球消失...
〇人類の原点
木星の衛星エウロパに人類の入植地となるコロニー“エウロパ・1”の建設が開始され、それに伴いエンジニアたちの渡航用に地球とエウロパを結ぶ中継地(燃料補給用基地)として宇宙ステーション“パンゲア”が設立された。
パンゲアの管理は各国が10年ごとに交代で行う取り決めが為され、2190年よりロシア➡中国からのリレーで米国へとバトンが渡される。
地球と家族に別れを告げた4人のクルーは、着任当初は和気藹々な雰囲気に包まれていたものの年月を経るごとに憔悴。独りで過ごす時間が多くなり身体的精神的に互いの距離が離れていった...
医師が任務の継続は困難と判断し地球へと報告しようとした矢先、地球ともISSとも交信が途絶えしまう。通信が復旧しないまま突如パンゲアは大きな衝撃に襲われ、地球がある方角遥か彼方から眩い閃光が。ダメージを負いバックアップも失ったパンゲアにおいて彼らは...
アルフレッド・ウェゲナーが大陸移動説の中で提唱した超大陸の名がつけられた地球とエウロパの中継地パンゲアとはいったいどんな場所であるのか。
そんな場所において、かつて1つであった大陸において対立を深めるロシア➡中国➡アメリカの三国リレーはいったい何を意味するのだろうか。
設定上意図して削ぎ落し端から断ち切っているのだろうが、クルーの動向に焦点を当てるばかりで、パンゲアの中継地としての通常時の本来の機能が描けていないのは多少気になるものの、
エウロパへの移住計画が実行に移され入植が現実味を帯び始めているそう遠くないかもしれない近未来を時代背景に据え、移住を余儀なくされるほどの深刻な問題とは何だろうか?と、母なる大地...人類の故郷...宇宙船地球号...ガイア...地球へ...アプローチを図らせる導入は心惹かれる。
「〇年(YEAR)」「〇ヵ月(MONTH)」「〇日(DAY)」という概念(基準)に始まり、クルーたちの言動が帰るべき還るべき地球があることを絶対の条件としていると魅せ、その確固たる前提が無に帰したことで彼らが辿ることとなる当てのない旅路への誘導も丁寧。
時系列を時折前後させることで、とある状態から原因や後悔を遡らせる演出が為されており、確実に来たる死という未来、着実に迫りくる死へのタイムリミットといった、劇中の物質的な時間経過とは別にそれと逆行するカタチで、人類の源泉を辿る原点へと立ち返らせる試みは興味深く、終着ではなく起源(始まり)を予感させるドラマは、この作品ならではの特筆すべき点が見当たらないものの魅せられるモノがあった。
ではでは・・・
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