マーズ・コンタクト (2018)

2020年2月5日水曜日

2018年の作品 ジャケ:背中で語る ジャンル:SF 製作国:ロシア 舞台:火星

t f B! P L


~価値はあったか?~


〇はじめに

 とりあえず訳が分からない。吹替えの台詞回しがやたらまわりくどいのと、前後で言わんとしていることがズレているというかチグハグというかもう所々ハチャメチャな日本語に聞こえるんだけど、これ翻訳の問題というより原語のロシア語の方で変にポエムチックになっててオカシイんじゃないかな・・・



〇想起する作品

 「カプリコン・1」(1977)
 「ミッション・トゥ・マーズ」(2000)
 「レッドプラネット」(2000)
 「オデッセイ」(2015)
 「クリムゾン・プラネット」(2018)


〇こんな話

 火星に1人、地球に70億人。



〇とりあえず

 火星と地球でリアルタイム交信ができるの?? この一点が問題として大きすぎる気がする。

 仮に可能なのだとしたら何かしら解消があって然るべきだっただろうし、そもそもこの設定のおかげで地球と火星との距離を感じられにくく、切迫しているはずの救出ミッションに絶対になければならない焦れったさやもどかしさが全く以て無くなってしまっている。

 緊急事態につき切り離した部分に酸素や食料が30ヵ月分、貯蔵エネルギーですら13ヵ月分あるという十二分に感じてしまう猶予や、それを基に進められる皮算用な計画がそれに拍車をかけている。


 地球と火星との距離や環境という絶対的なギャップを受けての、火星に独りと地球に70億人という双方の状況とその比較を描けてこそ、それぞれの立場におけるそれぞれの事情で段々と狭まっていく選択肢を選ばざるを得ないプロセスが活き、掲げている人類という存在への再アプローチ及び再定義が際立ったはず。

 この作品はその肝心なところをポエムを起点に、またポエムで締め括ろうとしているから訳がわからなくなっていると感じる。



〇最後に

 冷戦期に宇宙開発競争でアメリカをはるかに凌駕していたロシアがこんな超超テキトウSF映画作っちゃうんだぜ・・・ しかもコンセプトも基本何かしらのコピーで。まぁメインはそっちではないから、と割り切れれば良いけど気になるんじゃないかな。

 ではでは・・・


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