~洗礼と新生~
〇はじめに
「海底47m」(2017) とダダ被るのだが・・・あ、犯人わかっちゃった!!
〇想起する作品
「フローズン」(2010)「海底47m」(2017)
〇こんな話
姉妹でプールに閉じ込められるお話。〇ボーン・アゲイン
全てはきっかけでしかない。神の与え給うた試練なのである。彼女ら姉妹が閉じ込められるに至った経緯をどこに見出すのか・・・
指輪がプールに落ちていなければ? いやプールの館長が確認作業を怠っていなければ? たったあの瞬間だけのミスでこの事態は起こり得たのか? 本当に不運が重なっただけだったのか?
とある火事(火もしくは炎)をきっかけに歯車の狂いだした姉妹がプール(水)にて収束する…というのが作品の構成だろう。
プールに蓋が被せられたことでとある姉妹が閉じ込められてしまうという話であるが、この蓋がされ2人を閉じ込めたプールとはいったい何の象徴だったのか? というところが問題か・・・
清掃員の存在を描いた意味があまり感じられなかったのだが、彼女もまた闇を抱えており刑務所帰りというところが、プールに閉じ込められた姉妹との対比なのだろう。では、刑務所とはどんな場所なのか?
彼女の存在から姉妹が晒された事態を鑑みれば、“罪”というところに行き着かないだろうか。刑務所とは罪を犯した者が罪を償う機会を与えられた場所…姉妹は閉じ込められたことをきっかけに隠してきた過去を、罪を告白し始める。そしてどこへ行き着いたのか。
彼女らは終始水に浸かっているし、何度も潜水を繰り返す。これは洗礼を意味するところだろうか、互いのないし3人の罪の告白は告解ともとれる。そして蓋のされたプール…水が満ちた閉ざされた空間というのは子宮の象徴ととれ、つまりプールの蓋を破り脱出したというのは、新生(ボーン・アゲイン)といった意味合いがあるのではなかろうか。脱出の際に痛みと血を印象付けているのもそのためか。
0 件のコメント:
コメントを投稿