~誰の作品だったのか~
〇はじめに
観ていて気分の良い映画ではないよね・・・〇想起する作品
「ブレーキ」(2012)「マップ・トゥ・ザ・スターズ」(2014)
〇こんな話
私はスター!!〇不公平だ!!
監督は誰で、脚本は誰で、主演は誰だったのか・・・ラストあの場面で死ぬはずだったのは誰であるのか・・・
出迎えのリムジンのドアが開かれると主人公のアマンダは何の躊躇も無く乗車する。それが当たり前であるとする姿勢がここで垣間見られる。今ある彼女の地位はどのように築かれたものであるのか・・・
しかし夫との通話にてスピーチの原稿は書いていないと言いながら実はしっかりと準備していたり、頻りにワインを口にする彼女。止めろと言いながら過去の自分の主演作品に見入り物思いに耽ける彼女がいる。ここに実は彼女の余裕の無さも見ることができるのである。
そんな彼女に対して行われる暴力、さらには性暴力ともなれば見下す心理が働いていると捉えられるので、勝手に犯人を男性だと想わせることに機能する。ここを逆転させ犯人の想いの強さ、執念というところに目を向けさせたのは見事。
しかしヌードを撮影するとしながら彼女の身体に傷をつける痛めつけることで強制しようとしたのはナンセンス。誤った犯人像を構築させる効果が半減してしまう。彼女を屈服させるのに時間を割けなかった、手っ取り早くその段階を通過してしまおうと安易な発想が見え隠れする。
アマンダが人生を変えた作品、一躍脚光を浴びることになった作品があったわけだが、その作品には実は別の役者が当初立てられていたと言う。アマンダという成功を手にした女優の裏でアマンダと瓜二つ故苦しんだイチ女優。もしかしたら今あなたの立場にいたのは私かもしれないという嫉妬や妬みに恨みつらみ。ピンチがチャンスにチャンスがピンチに…彼らの手にする栄光は実力によるものか、カネの力か、コネの力か、はたまた一時の運によるものか・・・。アマンダとして栄光を手にして死に、名前もわからず誰として生きていけばいいのかと傷を負ったイチ女優が逆転したラストは、一瞬にして天地がひっくり返る業界のアンバランスを際立てている。
〇最後に
そういう業界でしょ・・・ いやまぁどこにもあるよねこういうの・・・ 辛いね・・・ではでは・・・
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