~独りは怖い~


〇はじめに

 深夜に観始めたら恐怖に耐えられそうになかったので、真昼間に観ることにした。とりあえず霊安室にセンサーライトは勘弁してくれ。


 こういう仕事って大きい病院でも独りでやるもんなの? 人がつかないって意味合いが大きいのかな? 半年で3人辞めたと言ってるし。

 元警官で~とか諸々の設定が持って行きたいシチュエーションがあるがためってのがわかりやすいんだけど、その期待を裏切らないのが逆に怖さを助長するのよね。滅茶苦茶怖かったよ・・・


〇想起する作品

 「ポゼッション」(2012)
 「ロスト・ボディ」(2012)
 「ジェーン・ドウの解剖」(2016)
 「スケア・キャンペーン」(2016)
 「ハード・ナイト」(2019)


〇こんな話

 悪魔祓い中に亡くなった少女の遺体と一夜を共にしてみた・・・



〇孤独への誘い

 昼の街から夜の街へ...日勤シフトから夜勤シフトへ...外の人混みから人気の無い病院内へ...人気の無い受付から独りの霊安室へ...一連の研修から独り立ちへ...


 昼夜で外の人混みや車の往来は変わらないが、一転病院内に入ってみるとその違いは一目瞭然...

 日中は絶えず人が行き交い声に溢れているだろう空間も夜になれば...

 同じ建物内でもまだ人気があり会話がある受付と、独り黙々とセンサー式ライトが消灯する霊安室...

 面接という名の研修において、付き添いありで歩いた廊下や部屋、サポートありで行われた作業は、独り立ちによってどのようにその姿を変えたのか...


 本来喜ばしくないはずの遺体搬入の合図はドキッと驚かされるものだがどこか待ち遠しかったものであり、それというのも搬入の間は他人の存在を感じられるからで。

 何かしら気を紛らわせてくれるモノたちに囲まれている時間と空間から、否応なく孤独に向き合わせられる間への誘いが何とも恐ろしくある作品だった。



〇ラストはどうなんだろうね?

 主人公が生かされていた理由というのは、ハンナの境遇から考えるに乗り移るための器としてだろう・・・


 ただ瞳の色は変わっていないから憑りつかれてはいないわけで・・・













 さらにはオープニングでハンナ(悪魔)がまだ生きていることの印として蠅が手にとまったわけだけど、主人公は手で蠅を殺してるんだよね・・・

 前向きな印象を覚えたけど、どこか不穏な空気も醸し出す・・・

 彼女の前向きな覚悟(自信?)はもちろんなんだろうけど、指折り酒と薬を絶った日数を数えていることからも、少しでも気を緩めてしまえばアルコールと薬物依存にまた逆戻りしてしまう可能性もあるってな示唆なのかな。悪魔の囁きは常に聞こえており、いつ乗っ取られてもおかしくはないと。これで克服したとするのでなく、これからもずっと向き合っていかなければならないモノがあるという戒め的な意味合いがあるのか。

 でもなんだろ、アルコール・薬物依存と悪魔憑きに優劣があった場合、また解釈が変わったりする? 同義に捉えるべきなんだよね?

 でも彼女・・・


 オープニングだとコンタクトしてるのよね・・・

 シャワーを浴びた後に、鏡を見つめる前に。


 ラストにその描写が無いことは省略(カラコン?)されたのか、いやつける必要が無くなったのか・・・

 まぁ含みをもたせる意図は明確だからそれだけわかればいいか・・・



〇最後に

 いやホント怖かった。私もとある誰もいなくなった現場で独り作業している時にね、見たことあるんですよ走る人影を。あれは私の恐怖が見せた幻影だと信じてやまないんですけどね・・・

 「キャッスル」の刑事役の人も出てるよ。


 ではでは・・・

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