~二次三次災害~


〇はじめに

 原題:「AFTERSHOCK」



〇想起する作品

 「22ミニッツ」(2018)


〇こんな話

 もしも大地震に見舞われてしまったら・・・



AFTERSHOCK

 大地震発生5分前。ある者たちは終業時刻を迎え高層ビル内(外)でそれぞれのペースでアクセクオロオロアタフタ。ある家族は海辺の家で久方ぶりの父親の帰りをそれはそれはお行儀良く待っており、父親が留守の間を見計らって車を無断で拝借した青年は毎日恒例の渋滞にこんな日に限ってとイライラしていた...


 その日その時ニュージーランドには、誰かにとってはいつも通りな日常があり、また誰かにとってはいつもとは違う日常がある、いつも通りの光景が広がっていた...


 どこもかしこも帰路に就く者家路を急ぐ者たちで溢れかえる時間帯。一刻も早く大切な誰かの元へと帰ろうとする者たちと、まだかまだかとその帰りを待ちわびる者たちが、再開を果たそうとしていた矢先、マグニチュード8.2の大地震発生...


 高層ビル...海辺の家...海沿いの幹線道路...etc. それぞれの場におけるそれぞれの人物の本震による被害とその対応が、またその対応がままならない中押し寄せてくる津波と断続的な余震の被害が、災害対策本部とTVの報道を間に挟みとある事実に目を向けながらまたとある事実が見過ごされながら綴られていく。

 地震発生前と直後から動向を追いかけたことで見えてくるそれぞれの動機と、事後報道され世間に伝えられるそれが一切考慮されない真実との答え合わせ(一致と相違)は、大地震がもたらす恐怖と混乱を否が応でも訴えてくる。


 地震とそれに伴う二次災害三次災害の危険性を全面に掲げながらも、癒えぬ傷跡を抱えそれでも生きていかなければならない者たちの将来をも見据えさせる、わずかではあるが復旧・復興へと向けた希望へとその兆しへとAFTERSHOCK」の意をオトしたことが心強かった。



〇最後に

 1931年にホークスベイ地震(劇中表記はネーピア地震)があったそうで、この作品が2008年に製作され、その後2011年にカンタベリー地震という大地震が起きている。いつ起こるかはわからないが、いつかは必ず起きる大災害にどのように向き合っていくべきだろうか。

 ではでは・・・



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