オペレーション:ウルフパック (2019)

2022年9月7日水曜日

2019年の作品 ジャケ:行進 ジャンル:アクション ジャンル:戦争 製作国:トルコ

t f B! P L

~解放による自由か、侵略による支配か~


〇はじめに

 トルコ絶対正義で描かれていく今作ではあるけど、題材となっているオリーブの枝作戦とその周辺を調べてみるといろいろと複雑ね。



〇想起する作品

 「スペシャル・フォース」(2011)
 「ローン・サバイバー」(2013)


〇こんな話

 トルコ兵が助けに来てくれた!!



〇トルコの思惑

 シリアとトルコの国境付近に位置する“シリア”のアフリン地域において、クルド人に占領支配された村々を解放して周るトルコ軍のメテラー隊。


 ある日村人に扮していたテロ集団の罠にハマり、四方六方八方を囲まれてしまい孤立無援状態に陥ってしまう。そんな中彼らは、アッラーの下に掲げる信念の下に愛する者たちのために戦うのだった...


 トルコ兵士たちの人情噺をこれでもかこれでもかとクドくクドく掘り下げ彼らを心ある血の通った人間であると色濃く描き出す反面、テロリストと称される者たちは事情を一切考慮されることなく血も涙もない外道な連中として描かれ絶対的な悪であると断ずるのみ。シリアの村人たちも皆が皆一様にトルコ兵は正義であると万歳三唱の嵐。


 この作品が声高に叫ぶ真実と、世界(世間)が見定める真実とで生じるかもしれない齟齬には注意を払わねばならないのだろうが、

 トルコとシリア間で揉めるさらにアメリカの介入もあり混濁化する状勢の中で、人間様が勝手に取り決め地図上に明記しているものの山岳地帯である凸凹な現地においては至極曖昧な国境という名の境界線において、村民を盾にしまた村民に扮するという卑劣極まりない手段を講じてくるテロリストを相手取り堂々たる勇姿を魅せていくメテラー隊に、もう溜息が出るくらいコッテコテのフラグ回収を添え、トルコ側の主張をそれはそれは明確に誇示していく演出はさすがとしか言いようがない。カッコイイよ。



〇余談

 アメリカとトルコの会談における字幕で、「“トルコ”はシリアで」とすべきところを「“シリア”はトルコで」と主語を反対にしてしまっているところは注意。


〇最後に

 これを見たらトルコが正義だと思うよな。彼らが確保した安全地帯の現状はどうなっているのだろうか? まだまだ解決には至っていないのだろうか?


 ではでは・・・


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