~何も無い~


〇はじめに

 ブルース・ウィリスは別に主役ではないけど、監督の前作「バックトレース」のシルヴェスター・スタローンよりは主要人物としてちゃんとお話に絡んでくる。



〇想起する作品

 「10ミニッツ・アフター」(2005)
 「バンテージ・ポイント」(2008)
 「クライム・スピード」(2014)
 「バンクラッシュ」(2016)


〇こんな話

 スリーカードモンテがどうのこうのと。



〇作品自体に空白が

 金庫破りに定評のあるフランクは、ブルース・ウィリス演じるレックスの依頼を受け、ムショ帰りの弟ジョーを筆頭にそれぞれの道の腕利きたちを招集。完璧と自賛する計画の下とある銀行へと強盗に押し入った。


 首尾よく事を運んでいるかに見えたその時、なぜか鳴るはずのない警報がけたたましく鳴り響き、外では間に合うはずのない警官たちがこんにちドドドと押し寄せチームは各自解散バラバラに。


 フランクは弟のジョーと共に裏口から逃走を図るが、突然後頭部を殴られ10分間気絶してしまう。目覚めるとジョーは殺されており盗み出したブツも消えていた。面目丸潰れで何より最愛の弟を失ったフランクは、真相を探るべく聞き分けの悪すぎる弟の恋人クレアと共に奔走する。


 完璧な計画の失敗...10分間の空白...、事の真相を探るに当たり、裏切者を特定するに当たり、バラバラになったメンバーとその周辺人物たちを問い詰め取っちめることで、それぞれの視点が補完されていき段々と真実が~新たな謎が~というのが醍醐味なのだろう。

 しかし鑑賞者の目線だと10分間が空白になっておらず別段謎になっていないこと、メインとなる謎がその10分間に直結していかないこと、さらには現場にいた者たち以外の者たちからの情報の補完が多すぎることで、それが機能しているとは言い難い。


 またその工程における言動で仕事の流儀なり兄弟の愛なり絆なりを結実させていく狙いがあったのだとは思うが、それもかなりいい加減で何も見えてこない。そもそも何も無かったのかもしれない。それはそれでかなり悲しいし寂しくないか・・・?

 「バックトレース」でも同様のことを書いたが、作品自体に空白のある残念な出来だった。



〇最後に

 ブライアン・A・ミラー監督は「デッド・シティ2055」はなんだかんだ良かったけど、他はさっぱりだったな。

 ではでは・・・

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