~ヒト、人間、人類~
〇はじめに
このジャケのUFOみたいなヤツなんなの? 空中都市ってそのちょっと横にあるちっちゃいヤツらしいんだけど・・・ 船とも言ってるから、あれは船なのかな?
〇想起する作品
「ザ・ロード」(2009)
「ザ・ウォーカー」(2010)
「ザ・ウォーカー」(2010)
「HELL」(2011)
「エリジウム」(2013)
「トランセンデンス」(2014)
「アローン・イン・ザ・ゼット」(2016)
「ブロークン・ダークネス」(2017)
「3022」(2019)
死骸に湧いた蛆虫を食料として貴重なタンパク源として重宝する世界。丁寧に掻き集め生きたまま保存し、水の毒性の有無を判断するのに必須な世界。紙幣がゴミ同然いや焚火の燃料として有用な世界。
成功と失敗がそのまま生死に直結する世界において、男はたった独り枯れ果てた海から川を遡り、あるかもわからない水源をあったとしても飲めるかわからない水を探し求め彷徨い歩いていく。何か当てがあるわけでも、誰かを当てにするわけでもなく、ただただ生き延びることだけを目的に。
〇こんな話
どこまで擦り合わせたかわからない全3篇オムニバス形式がもたらす混沌と混乱は最近のモノだと「PORTALS ポータルズ」(2019) の様...
〇人生
突如ヨーロッパがパンデミックに見舞われ生存者たちは水を求め争い始めた。被害が北米にまで拡大すると富裕層は空中都市を建設し地上から脱出。取り残された貧困層は泥沼化した戦争に終止符を打てず、さらには感染者がゾンビへと変化していった云々...
空き家を漁る中で棚の奥に見つけたチョコに舌なめずりし、口いっぱいに頬張りナニカを噛みしめる。また見つけた銃を護身用に携帯する姿に生き抜こうとする決意を垣間見る。しかしそんな彼に即自殺を覚悟させるほどの、手にした銃を対象にではなく自身のこめかみにつきつさせるほどの恐ろしい怪物が追ってきているという...
一滴の水(水滴)からビンに集められた水へ、独りの人間から人類へ、第1話における何か意味ありげな画作りはピカイチでその世界への引きは抜群。
自分➡他人➡動物➡物➡ナニカ➡自然➡神、と移行していく理由及び責任の所在。死に群がる蛆虫(生)を、一滴の水を掻き集めていく、枯れ果てた水源を辿る独り旅に同伴者(男)が伴ったことで変化していく関係性。
各所に設けられた分岐と、そこから考えられ得るイフの可能性と現実を通じて、独りの人間(個)から文化・信仰・芸術といった人間の営みへと、ざっくりとは文明の起源を根源を探ろうとする旅路は実に興味深い。
独りの男及び男同士という横の営みに広がり様はあるものの縦の営みには広がり様のないある種断絶された者たちが綴る物語を起点とし、
兆しはあったがその中では描かれなかった描き様の無かった事象(プラスとマイナスの両者の可能性)の数々が、2話目3話目とで補完されていき、
それらの比較を通して人間の何かしらへの多角的なアプローチを図らせんとする構成としたかったのだと思うが、お話自体に直接的な繋がりが無く、同じ世界の物語であるとも感じられにくいのが非常に残念。
そもそも1話目だけが作品の熱量と質が明らかに段違いで、オムニバスにする必要性を感じないほど。変にその世界の広がりへの期待を煽るよりも、1話だけで完結としてしまった方が良かったのではないだろうか。
〇猫
〇最後に
あの怪物とはいったい何だったのだろうか。物質的な何かというよりも、死を象徴するモノまたは死それ自体だったのかもしれない...、がよくわからない。 ではでは・・・
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