ストレンジ・ワールド 異世界からの招待状 (2020)

2022年5月3日火曜日

2020年の作品 ジャンル:ホラー 製作国:イタリア

t f B! P L

~急がば回れ?~


〇はじめに

 「ストレンジャー・シングス」の流行にあやかろうとしているのは間違いない邦題だよね。



〇想起する作品

 「IT」
 「クライモリ」シリーズ
 「ヒューマン・キャッチャー」(2003)
 「ミッドナイト・アフター」(2014)
 「ザ・コレクター」(2016)
 「HIDEOUT」柿崎正澄


〇こんな話

 どんな旅にも道があり、道には分岐点がある。そしていずれかを選択しなければならない。



〇運命の分かれ道

 多分いつもと同じメンツを乗せたスクールバスが、多分いつもと同じ場所を走行していたところ、倒木か何かで道が塞がれていたことからいつもとは違う場所を走行し始めたら、脱獄囚と遭遇しまたモンスターと遭遇してしまうお話...


 バスの中でもフードを被りイヤホンをつけているメインの
主人公と思しき少年。なるべく人と関わりたくないのだろうか、おそらく面倒事を避け自分の世界に閉じこもりがち。でもいざとなれば・・・


 ヒロインと思しき美少女はお絵描きが大好きなようで、彼女もまた自分の理想とする世界に浸りがちに見える。でも度胸は・・・


 顔馴染みの中で周りからの理解ありきでイキリ散らかしている自称悪ガキは、自身の臆病さを隠すために孤高を演じている模様。でも根は滅茶苦茶良い奴。


 経験は皆無だが教科書やネットで知識は豊富な通称IQ。かなり乙女。


 日食と月食の区別がついていない大食漢ぽっちゃりホラ吹き野郎。でもムードメーカーで憎めない。


 そんな5人の少年少女が、保護者代わりだった気の良いバスの運転手のおじちゃんを失っての、未踏の地で未知の現象に立ち向かい自分たちで答えを導き出していくという成長譚が主軸でそれ以上でもそれ以下でもないのだが、ちょっと気がかりなことがあるっちゃあるしないっちゃない。


 まず脱獄囚なる凶悪犯と思しき人物の諸々の反応が終始自然なもので、舌喰い男とまで呼ばれるほどの凶悪性が皆無なこと。ナイフではなく銃を使用していることも気がかり。不良少年の親父が濡れ衣で刑務所送りになったとかのお話の兼ね合いもありそうで。

 そして化け物が中年の男はすぐに惨殺している反面、少女には食事をするとかなんとか猶予があり殺害に至らないこと。また前者は死体が発見されているのに対し、後者は一切見つからないこと。

 さらには化け物の捕食行動に関し、寄生虫という単語が用いられていること。


 これらを鑑みると、巷のティーンエイジャーを標的とした連続的な舌喰いを伴った犯行は全て化け物によるものなのではないか?

 そして彼らを襲った化け物の1人とは40年前に化け物に殺されたとされる妹イザベルなのではなかろうか。さすれば怪物ハンターになった兄ジュリオ・サルピが殺すことを躊躇っているのにも合点がいく。


 つまりトンネル内に住む化け物たちとは、元ティーンエイジャーの方々で、化け物に寄生され変異した者たちなのではなかろうかと。となると「SHORTCUT」というタイトルの意味するところは・・・??

 そういった裏設定があるならばそれらはそれぞれ何を象徴するもので、どういった意味合いがあるのだろうかと考えてみるのだが、全く以てわからないのである。


...いや犯行が明らかとなっているのであれば被害者は見つかっていることになるから、若者を付け狙うという行為に関して、凶悪犯と化け物とを一旦同義であると置き、しかし一方で彼の愉快犯としての行動と、化け物の生存本能における捕食行動との対比を狙ったものなのか?

 単に子供たちが遭遇する事象を段階的にする意味合いってだけで。う~む・・・



〇最後に

 何か諸々含みがありそうな演出が過多なのだが、ちょっと汲み取りにくく私の感性とは合わなかった。

 ではでは・・・

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