~目から鱗~
〇はじめに
「リベリオン」や「ウルトラヴァイオレット」を期待してみる・・・
「リベリオン」(2002)
「イーオン・フラックス」(2005)
「ウォンテッド」(2008)
「ギヴァー 記憶を注ぐ者」(2014)
〇こんな話
ジャケの美女(多分ルシア)ではなく、後ろにいるパブロという男性が主人公。
〇パブロ、パウロ、サウロ
時は2033年、メキシコ市はパラダイスシティと呼ばれ、初代独裁者ペグから政権を引き継いだハマロ将軍によって圧政が敷かれていた。国民は薬品によって管理され、不満分子である宗教家たちへの弾圧が日に日に強まっていた。 ハマロ将軍のご子息パブロは権力側でその恩恵にどっぷりだが、鬱屈した生活に嫌気が差しているのか割とハメを外しガチ。社会の枠組みから外れた者たちを人と思っておらず人間借りを楽しんでいる姿すら。しかしどこかに良心が残っている素振りも。
そんな親が有力者なイジメっ子ムーブをかましているパブロではあるが実は養子であるようで、ある日死んだとされていた本当の父親が生きている事実を知らされある行動に踏み出すのだった...
しきりに目がフィーチャーされており、迫害する側だった人間が迫害される側へとつき~と、サウロの回心のお話が根底にあり、その他ご時世や情勢と何かしら含みもあるのだろう。
それを加味しラストを見つめれば、何かしらの問いや訴えへと昇華ないしオトしていることになるのかもしれないが、トリロジーの構想があったとかなかったとかシリーズ化の目論見が外れた典型的な打ち切り作品なので、あまり強引に解釈してもアレなのかなと・・・。いや逆に見えてしまってる・・・のか・・・?
この世界にもう少し浸っていたいかと問われれば完全にノーだが、ルシアを主体で作ってくれればまた違ったとも思える惜しさは・・・・・
〇余談
お薬の処方はデジタルなのに、食事の配給はアナログで窓口も一つなのはかなり非効率では?
あと視覚的に魅力的っちゃ魅力的ではあるんだけど、衛生面が割とシビアな環境で触れる必要性が生じる触れる頻度が高くなる服装ってのはあまり良くないよね。
そういう生活感みたいなところからもっともっと詰めてほしかったな~。
〇最後に
いつぞやどこぞやの世界の延長線上に成立しうるディストピア世界だと思うんだけど、その元になってる世界が見えないとちょっとしんどいよね。ビジュアル面に突出した所為か、それに見合わない非効率さが際立ってしまうちょっと残念な作品だった。
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