バトル・オブ・ダンジア 魔獣大戦 (2020)

2022年2月25日金曜日

2020年の作品 ジャンル:ファンタジー 製作国:中国

t f B! P L

~少年漫画的冒険活劇成長譚~


〇はじめに

 「水怪 ウォーター・モンスター」(2019) の監督。やっぱりこっちのファンタジー路線が本意なんだろうなぁ~。熱い展開の演出はうまいからモンパニ路線も開拓してほしいけど・・・



〇想起する作品

 「どろろ」
 「マイティ・ソー」シリーズ
 「ドクター・ストレンジ」(2016)
 「史上最強の弟子ケンイチ」
 「BLEACH」

...その他多作品、超王道展開故なにかしらどこかしらで観たことがある感じがする。


〇こんな話

 青年ジョウ・トンの冒険活劇成長譚。



〇特別

 街の治安維持を統括している役人(長官)を父に持ち、自らもその下で働いているものの任される仕事は有害無害当たり障りのないものばかりな、霧隠門なる妖術集団に入ることを夢見ている、能力はあるものの不当な評価を受けていると感じ地に足がついていない自信過剰な青年ジョウ・トンの冒険活劇成長譚。


 街のど真ん中で見世物にされ誰も助けに入れないイジメの現場に颯爽と駆けつけその場を堂々たる風格で治める
ジョウ・トン。イジメられていた少女ノミ娘は彼を兄貴と慕っている。街の住人たちもまた彼を慕っている様で頂き物が絶えず、それを貧しい人に分け与える優しさも兼ね備えている。


 しかし父からの信頼は薄く、仕事における評価は芳しくない。霧隠門入門のため独学で妖術の修行に励むもそれは道楽にしか見られない。そんな境遇に不満を持ち、独断専行で街中を騒がせている盗賊を捕えようと動き出すが、先ほどの自信は何処へやら。着眼点に秀でそれを実行に移せる無謀と言うなの勇気を持ち合わせている反面、臆病で世間知らずな無知で無力な面が顔を覗かせる。


 役人として、息子として、兄貴として、弟子として、同門として、罪人として、特別な人として、奇門遁甲の四大行と4人の師匠...

 ジョウ・トンという男を多角的に多面的に捉える視点の描き出し方が妙で、どの一面を以て誰がどのように彼を正当に不当に評価するのか(されるのか)という自己評価と他己評価の比較が明瞭。

 それ故に彼の現実と理想、現在地と目的地、凋落を経ての段々と地に足つき立ち位置が定まっていく成長曲線がわかりやすく、少年漫画的冒険活劇成長譚な熱い展開がこれでもかと活きてくる。


 ただ、その演出のうまさの反面、展開がちょっと詰め詰めな印象が拭えないのが残念。もう少しじっくりたっぷりゆっくりと彼の成長に寄り添いたかった。



〇余談

 濱田岳に見えた。



〇最後に

 監督のシアン・チウリンとシアン・ホーション。この2人はちょっと覚えとかないとな。

 ではでは・・・


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