~理解と誤解~
〇はじめに
「ブラッディ・リベンジ」(2017) で独特の異彩を放っていたフランチェスカ・イーストウッドが出てるよ。
〇想起する作品
「イレイザー」(1996)
「エコーズ」(1999)
「ギフト」(2000)
「インプット 記憶」(2003)
「アンノウン」(2011)
「スウィッチ」(2011)
「スウィッチ」(2011)
「ボディ・ハント」(2012)
「手紙は憶えている」(2015)
切り取られた情報から見える一面と、その前後関係を鑑みて見えてくる全体像。とある事実を裏付けるのに十二分な状況証拠と、明かされる事件の真相。
「(r)adius ラディウス」(2017)
「search サーチ」(2018)
「ミッシング・レポート」(2018)
〇こんな話
交通事故で記憶を失った男が運転していた車のトランクから少女の遺体が発見される。警察は彼を容疑者として捜査を開始。男は看護師の協力を得、病院から逃走。独自に捜査を開始する。彼はいったい何者なのか? 青いゴム手袋をはめた何者かは、眠っている少女の指でスマホの指紋認証を解除し、誰かに電話をかけ応対した人物の声を聴いた後、少女を放置し立ち去っていく。
ジュリアとの呼びかけとその声色で電話の相手を母親と確認でき、風に揺らめく血まみれの衣装で少女は殺害されているのだと認識できる。
酒を一杯ひっかけとある家を訪問するサングラスをかけた大柄な黒人男性。応対する小太りの男性はセールスならお断りと一蹴し不穏な雰囲気。
実は冗談交じりの挨拶で2人は昔馴染み。家族ぐるみでも付き合いがある様。警察関係者であり、本題は連続殺人事件への協力要請だった。
明らかに故意で起こされた交通事故により記憶を失った男。運転していた車のトランクから少女の遺体が発見され、連続殺人事件の容疑者として手配されることに。
彼は時折フラッシュバックを起こし、一般人では知り得ない事件に関する詳細な情報を有していることがわかる。彼を犯人として認識するに十二分だが、果たして犯人なのか否か。
追う側と追われる側に始まりそれぞれに有する情報の差異、遅延にニアミス、近似による理解と誤解の数々を描き出すことにより、
また、自分は何者であるのか?とする問いに対し、IDや身分証明書、彼氏彼女に幼馴染、友人知人に同僚との係わり、家族における役割、職業とその領分、自分を形作るモノを提示することで、今回の事態に至ってしまった経緯及び動機を際立たせる目論見なのだろう。
しかし経緯に関する理解はできても、動機に関して得心が行かないのは少々しんどい。
協力関係に至った看護師のフォローももう少し欲しかった。
〇猫
吹替えで観ると主人公の声がトム・クルーズなので、それだけでバイアスがかかってしまいフラットに観られなかったことも足を引っ張ってしまったかな。
ではでは・・・
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