~抗いがたい自然の力~
〇はじめに
この作品にはありったけの浪漫が詰まってる。〇想起する作品
「グレイヴ・エンカウンターズ」シリーズ
「エイリアンズ・レポート」(2013)
「GHOUL グール」(2015)
「ゾンビアーミー 死者の軍隊」(2015)
「サマー・ヴェンデッタ」(2016)〇こんな話
ディアトロフ峠事件にいろんな都市伝説と陰謀論を全部乗せどりゃ~。事件現場である死の山へと出発するその日その意気込みを語らせた直後に彼らが失踪したとの後日報道を魅せる冒頭の演出は「彼らの身にいったい何が起きたのか?」とする未知への期待感を煽る。
また、バラバラの場所・時間に撮られた関係者のインタビューや資料映像を編集によって繋ぎ合わせ1つの時系列として成立させ魅せる、出発に至るまでの経緯及び後日報道の事件概要が、そのまま彼らの辿ることになる未来を暗示していたことにこれまた唸る。
大抵こういったファウンド・フッテージものやPOVホラーは、魅せ場になっていきなり不自然と感じてしまうアングルが始まり萎えてしまうことが多いのだが、この作品は全編を通して(単なる日常風景でも)奥行きのある映像が徹底されており、そういったノイズの軽減及び配慮も中々。
低体温による認知症、矛盾脱衣、雪崩、宇宙人、イエティ、異世界(魂の世界)、特定条件下の風の音、テレポート、タイムスリップ、などなど都市伝説に陰謀論、疑似科学まで森もりモリ盛なのはやり過ぎ感が否めないが、5人がその運命に絡めとられたのはいったいどこからなのだろうかと考えを巡らせるトリガーになっているし、抗いがたい自然の力の1つの解釈(というか浪漫)の提示が主題としてあるのでこれはこれで厨二心をくすぐってくれる。
写真を撮った時?、お酒を飲んだ時?、遺体が11体あったと聞いた時?、現地に到着した時?、照明弾(オレンジの光)を撃った時?
そもそも彼らはなぜその事件のドキュメンタリーを制作しようと思ったのか? 教授が研究課題としていたことは1つ要因だろう。教授はディアトロフ峠事件について書かれた本を読み興味を持ったと言っているがこれは・・・
いやいやそもそも決めたのは学生らであるし、ホリーのビビビッと来た直感的な話は?子供の頃から見る夢のお話は??
彼らはいったいどこでその運命に抗えただろうか・・・
〇最後に
レニー・ハーリン監督はやっぱりうまいね。というか軸がはっきりしてるから見やすいわ。
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