~ワニワニパニック~
〇はじめに
まぁそれはそれは散々なお話・・・
「オープン・ウォーター2」(2006)
「ワンチャンス」(2013)
〇こんな話
水深6メートルのプールでワニと一緒に・・・〇お先真っ暗
アートディレクター(?)のデイは撮影後の飛び込みプールで独り何をするわけでもなくうたた寝していたところ、これから3ヶ月の旅行に出発するという友人のメヨムが排水を始めてしまう。デイはメヨムの呼びかけに応えたもののそのまままた夢の中へ。目が覚めると... こういった水深の深いプールは梯子が常設だったり、壁と一体化していたりするはずなんだけどと即疑問が沸き起こるものの、まぁ国が違うし建築された時代の問題もあるかもしれないとグッとシチュエーション自体を否定したい気持ちを押し殺す。
彼が助かったかもしれない機会は幾度も幾度も訪れるが、刻々と変化する状況の中で何かを行わずにはいられず、その選択が尽く悪い方向へと向かってしまう。あの時にこうしておけばとする後悔に始まる物語は、もし自分がこの状況に陥ったらどうするだろうか?とするシチュエーションスリラーの醍醐味十二分。
そして、表で堂々とではなく裏方で愛を育み、彼女のささやかなプレゼントですら無駄遣いだと思ってしまうデイの、ひたすらにタイミングや間の悪さが付き纏う、仕事に持病、結婚に妊娠と彼の今までの人生とこれから立ちふさがるだろう苦難の数々を想起させるシチュエーションはそれはそれは不憫で仕方がない。エールを送りたくなること必至だ。
しかし...、彼はプールの後片付けを本来どのようなカタチで終えるはずだったのか?とする最初の分岐が見えてこないのは痛いところ。諸々の備品はどのように回収する予定だったのか。そのまま投棄する予定だったのだろうか。
それ故に後々機能してくるアイテムとそれに伴う選択肢の存在にわざとらしさを覚えてならないのである。
先の見えない人生とそれを憂慮する彼の心情の投影が主題であるのははっきりしているのだが、そちらを先行で成立させるために今回のシチュエーションを無理矢理形作っている節があるのが少々ネック。もう少し自然なカタチの導入と展開を模索してほしかった。
ラストのワンチャンの件も、序盤の携帯か犬かの選択を魅せたこととの兼ね合いで、じゃああの時点でそれができただろうか・・・、と結果論で振り返らせる試みなんだろうけどさすがにしんどすぎる。これがこの作品に触れる上で一番のネック。犬好きは観ない方がいいかもしれない。
〇最後に
犬の件はなぁ~。なんか別の方法は無かったかなぁ~。あれ込みで悲壮感が際立つか・・・
ではでは・・・
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