~育児ノイローゼ~
〇はじめに
育児経験が無いと、いやお産の苦しみを知らないと理解し得ない部分があるとは思うけれども・・・〇想起する作品
「ザ・リング2」(2005)「インシディアス」(2010)
「チャイルドコール 呼声」(2011)
「エミリー 悪夢のベビーシッター」(2015)
「ソムニア 悪夢の少年」(2016)
「嘘を愛する女」(2018)
〇こんな話
全国全世界の母親にエールを…あなた方は独りではありません。助けを求めてください、頼ってください。
そして周りの方々は手を差し伸べてあげてください。
〇育児疲れからの育児放棄、虐待…
夫に先立たれたアメリアは、朝夕家事と育児に追われ、日中は返事の返ってこない老人の介護に日々生気を奪われている。自室はあるものの息子は何かと母の部屋を訪れ、母は息子を寝付かせようと不安を解消し本を読んでやるも、息子が寝入ると距離を置き背を向ける。そして自慰行為に耽るも完遂することなく息子の邪魔が入り、職場にいようと学校から電話が入るといった様は、自宅はもちろんだが、どこにいようと付きまとう息子の影を想わせ、プライベートな時間など皆無であり心休まる時の無いシングルマザーの気苦労を伺わせる。
父親がいないことで息子もまた問題行動が多い様で、親の手を離れる機会である学校というコミュニティから排除されてしまう。
ママ友井戸端会議という不幸自慢からの隙あらば自分語りへと移行する私頑張ってます幸せですアピールはアメリアにとって苦痛以外のナニモノでもなかったが、知人友人が乏しい母子にとっては、妹繋がりのママ友というネットワークは外部との関係を保つ上で頼みの綱であった。しかし実は煙たがられており、とある事件をきっかけに遂には表立って絶縁を言い渡されてしまう。
息子を預ける場所を失ったことをきっかけに、元々無かった自分の(プライベートな)時間はさらに無くなり、悩みを共有できるママ友もいなくなり、人生の大先輩であろうご近所さんの好意的なアプローチからも距離を置き、下心もあろうが親身になってくれていた職場の同僚にも嘘がバレてしまう。
腹を割って話せる人間を強いて挙げれば医師だけであり、薬に頼らざるを得なくなり、職場にも学校にも居づらくなりどこにも居場所が無いのだと外部との関係を絶たざるをえないくらいに追い込まれ、段々と身体的にも精神的にも孤立無援に陥り、2人で家に引きこもるしかなくなったことで、またさらに自らを追い詰めてしまう母子が何とも痛ましく辛い。
劇中の子どもは鑑賞者にとっては他人の子だから、まぁそれはそれはやたらうるさいというかもうウザいの域で、トチ狂ってるんじゃないかとさえ思ってしまうんだけど・・・
例え我が子だろうと、手を焼いたことで一瞬どころかカチンと来てしまう経験はありませんでしたか?…と。そんな闇を全く抱かない人なんていないよ。…と世の母親に共感を抱かせる、良く言えば勇気づける作品なのではないだろうか。
独りで背負い込まないで頼って良いんだよと。頼られた方も力になってあげてと。
全世界の母親にエールを!
父親も頑張ろう…
〇最後に
個人的に職場の男性の補完が欲しかったかな。父性ではないということなのかな。それとも父親の命日が息子の誕生日であるところの兼ね合いかな。断ち切れない想いがあったわけでね。ではでは・・・
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