~自己陶酔にゾッとする~
〇はじめに
サメ映画というジャンルで観ちゃうとちょっと物足りない。わちゃわちゃモンスターパニックじゃなくて漂流や遭難という非常時に表出するナニカを見つめる海洋スリラー。 「ホワイトシャーク」(2018)
イライラ収まらぬまま巻き返しを図るべく常に寄り添ってくれる夫や映画製作チームに当たり散らしながら次なる映画祭に向け新たな作品の制作に着手。
潜ったダイバーたちが皆正気を失うという沈没船セーラムエクスプレスを題材に決め、チーム一丸となって現地調査へと向かうのだった...
今やジャンルと化したわちゃわちゃモンスターパニックのサメ映画ではなく、またサメをナニカの象徴とし相対したことでそのナニカと向き合うスタイルでもなく、というのもサメが主体の映画じゃない。
どちらかというと後者なのだが、意思の疎通すらも碌にできない否応なく孤独感に苛まれる、また何をするにしても呼吸すらも不自由する海中において剥き出しとなる人間の欲望や願望、罪ないし業を見つめる海洋スリラーの様相を嗜む。
そしてその先にある自己陶酔にゾッとすることだろう・・・
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