~っぱブルース・ウィリスよ~
〇はじめに
「エクストラクション」(2015) では父親が、「キング・ホステージ」(2017) では兄貴が攫われたが、本作では息子が攫われる。子供の視点が入ったからか、ドラマ(大人の事情)の見映えがグンと良くなった。
「パーフェクト・ワールド」(1993)
「ビッグゲーム 大統領と少年ハンター」(2014)
「ナイト・サバイバー」(2020)
ウィルは警官を殺してしまったことで動揺錯乱する中、撃たれたもう一人には息があることがわかり、取り敢えず助けることで情報を得ようと、できれば隠蔽できまいかと警察でも病院でもなくローラの待つ家へと運び込むのだった。
〇こんな話
やっぱ信じられるのはブルース・ウィリスだけだよ。
敏腕証券マンのウィルは動向が至極読みにくい世界で日々刻々と変化する情報に秒刻みで一喜一憂右往左往一獲千金しており、妻のローラもまた医者として目を離すことができない命と日々向き合っており、中々家族の時間をもてないでいた。
ある日息子のダニーが学校でいじめられていることを重く受け止めたウィルは、真剣に問題と向き合おうと家族水入らずで故郷を訪れる。父親が自身に教えてくれた鹿狩りを、自身が父親となった今息子のダニーに教えてあげることで何か状況を変えられるのではないかと。
首尾よく鹿狩りにまで漕ぎつけられたものの、目の前の獲物に逃げられた矢先、街で騒がれている銀行強盗事件の犯人と思しき2人の諍いに遭遇してしまう。片方がもう一人に発砲した直後、ウィルは正当防衛でその片方を射殺してしまうのだが、その男の腰には警察バッジが。
ウィルは警官を殺してしまったことで動揺錯乱する中、撃たれたもう一人には息があることがわかり、取り敢えず助けることで情報を得ようと、できれば隠蔽できまいかと警察でも病院でもなくローラの待つ家へと運び込むのだった。
息子が攫われたことで展開していく救出劇は、父親が攫われた「エクストラクション」、兄貴が攫われた「キング・ホステージ」と、強引に形作られた前後の動向含め基本的には同じ。
しかしある程度片方の情報が伏せられ進行した前2作とは異なり、当初より犯人側(誘拐側)と主人公側(救出側)が併行して描かれていく点で若干趣が異なっている。
常識とされる事象に疑問を呈してくる、“大人の事情”にズケズケと踏み込んでくる息子を配置したことで、双方の情報の開示と照会が行われていき、それぞれに推し量ることが難しかった感情が明確なものとなっていく、答え合わせが行われていく父と息子のドラマは、この監督の作品の中で頭一つ抜けていると感じるものだった。
難を言えば...、今作のブルース・ウィリスの役どころこそジョン・キューザックを当てればよかったのにってなところか。
〇最後に
取り敢えずここまで。そろそろクリスマスが視野に入ってきてるから「サイレント・ナイト 悪魔のサンタクロース」が先になるかなならないかな・・・ ではでは・・・
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